中流崩壊

橋本 健二 著 

ISBN:9784022950789
定価:935円(税込)
発売日:2020年7月13日
新書判並製   296ページ  新書774 

 

日本人はなぜ長い間、自分を「中流」と思ったのか――?

かつてさかんに言われた「一億総中流」とは、社会調査のミスリードと国民の願望がつくりあげた“幻想”に過ぎなかった。

現在、日本社会はかつてないほどに格差が拡大し、中流層は消滅寸前にある。さらに新型コロナ禍が追い打ちとなり「下流」に滑落するリスクが高まっている。
また、中流内の二つの階級—新中間階級と旧中間階級—の分断が進み、あらゆる面で対立が深刻なものになりつつある。

本書は、戦後日本における中流の生成と軌跡を、データを通じて論じるとともに、社会における「中流」の役割を検証し、階級社会の実相を浮き彫りにするとともに、理想的な「中流」のあり方を探る。

新型コロナ禍と二つの「中流」——まえがきにかえて


第1章 「総中流」の思想
1 「総中流」論の起源
2 日本における「総中流」論
3 つくられた「総中流」
4 虚構としての「中流」
5 正当化の論理としての「総中流」
6 「総中流」はなぜ受け入れられたのか

第2章 理想としての「中流」
1 ロビンソン・クルーソーの父親の教え
2 二つの「中流 」
3 働き方としての「中流」
4 目標としての「中流」
5 「中流」という幻想

第3章「総中流」の崩壊
1 「総中流」から「格差社会」まで
2 「中流」の分解と「階層消費」(第Ⅰ期・第Ⅱ期)
3 格差拡大からバブル崩壊まで(第Ⅲ期・第Ⅳ期)
4 そして日本は「格差社会」へ(第Ⅴ期)
5 解体する「中流意識」

第4章 実態としての「中流」
1 「中流」の多様な類型
2 現代日本の新中間階級
3 現代日本の旧中間階級
4 「中流」の多様性と共通点

第5章 主体としての「中流」
1 ファシズムの社会的基盤としての「中流」
2 穏健保守としての「中流」
3 社会変革の担い手としての「中流」
4 政治意識からみた三つのグループ
5 「中流」の三つのタイプ

終章 中流を再生させるには――「総中流」のあり方を探る。
1 「総中流」の成立と崩壊
2 「中流」再生と「新しい“総中流”社会」の条件
3 いま「中流」の使命は

中流崩壊

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